デソーザ・ジョンソン神父様(OFMcap)より
2023年10月3日
師父聖フランシスコの帰天際の説教
今日、10月3日、私たちは師父聖フランシスコの帰天、つまり聖フランシスコの天国への旅立ちを記念するためにこの御聖堂に集まっています。1226年10月3日の夕方、故郷のイタリアのアシジで亡くなりました。今晩、世界中のフランシスコ会の兄弟姉妹たちがフランシスカン家族と共に、師父聖フランシスコの帰天際をお祈りしながら記念します。
ここで重要な質問があります。800年近く経った今でも、なぜ私たちは聖フランシスコの死を記念するのでしょうか? 多くの人が毎日亡くなっていますが、毎年これほど荘厳に記念されることはありません。もしこれが自分の死のことだったとしたら、それは永遠に記念されるでしょうか?誰によって記念されるのでしょうか?どうやって記念されるのでしょうか?私は神と社会に記憶に値するような何かを与えることができたのでしょうか?これらの質問には答えなければなりません。一度死の瞬間を迎えると、もう後戻りはできません。私たちは戻ってきて、しなければならいことを達成することは出来ません。もう戻って赦しの秘跡も受けることは出来ません。私たちは今と同じ心の状態のまま、この世からあの世に移るでしょう。
アッシジの聖フランシスコの死は、「死によって完全に終わるものは何もない」ということを私たちに思い出させます。800年経った今でも聖フランシスコの死を記念しているという事実がその証拠です。 もう一つの証拠は、私たちが蒔いたものは私たちが死んだ後も成長し続けるという事実です。私たちが信仰、愛、平和、赦し、希望、謙虚さ、喜びの種を蒔けば、それらは成長し続けて良い種となり、場合によっては木になることもあります。聖フランシスコは愛、赦し、従順、平和などの良い種を沢山蒔きました。
聖フランシスコは完璧な社会に住んでいたわけではありません。 13 世紀には、病気、貧困、犯罪、戦争、宗教的紛争、社会的紛争、政治的紛争が日常生活の一部でした。聖フランシスコは生涯を通じて、罪を抱えたまま死ぬ危険性について兄弟姉妹に警告しました。多くの人が罪の意識を持っていないため、罪は存在しなくなったと言う人もいます。それは真実ではありません。
聖フランシスコは、すべての人が人生の終わりに裁きに直面することをよく知っていました。彼は兄弟姉妹のために、罪を避け、罪を償う方法に関するガイドラインを規則に記しています。この規則はフランシスコ会の兄弟姉妹が守る規則であり、罪を償うための規則です。償いや悔い改めは神と隣人との和解です。つまり、神様からの赦しを求め、神様を愛し、隣人を大切にすることを意味します。この愛の行いの故に、聖フランシスコが天の国の報いを得たのです。それは彼が一度も罪を犯さなかったというわけではありません。正しいことを避けたり、愛の行為を先延ばしにしたりするのではなく、回心して神に立ち返り、神と人類をもっと愛することを彼は生涯かけて望んでいました。
キリストの福音は聖フランシスコの導き手でした。キリストは彼の模範でした。聖フランシスコの魂と神の心の間で結婚式が行われ、この霊的な結婚式で子供たちが生まれました。彼の兄弟 姉妹は神への絆から生まれた神の子供です。
私たちがこの御聖堂に集まっているのは、私たちの師父聖フランシスコが神と人類をとても愛していたので、私たちはその愛を決して忘れないからです。その愛の精神がフランシスコ会の家族のすべての人々の中に生き続けています。聖フランシスコが死の時を迎えたように、私たちもいつも死のために準備をしながら、神のもとで死ぬことを望み、キリストと師父聖フランシスコの足跡を辿ることができますように。神の力と祝福を願いましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿