T 平和と善
全国の在世フランシスコ会会員のみなさまへ
聖クララの祝日おめでとうございます。
わたしたちが兄弟姉妹として、師父聖フランシスコとともに、聖クララの霊性に倣うことができることは、なんと幸いなことでしょう。この日を祝う喜びを、ともに分かち合いたいと思います。
さて、わたしたち日本在世フランシスコ会は昨年創立30周年を迎え、今年の3月に第11期評議会の新しい評議員が選出されました。
新評議会は5月に第一回常任評議会をもって新たに3年間を開始し、これまでに二度の評議会をもって、在世会の現状、問題点、課題等を確認・検討し、取り組みを開始いたしました。
三年間の全国のテーマは「”キアーラ” ~祈りとコミュニケーション~」です。養成責任者より、このテーマについてお話しさせて頂きます。
新評議会で検討された様々な課題や問題点に対し、根本的に共通しているのは「祈りとコミュニケーション」の大切さであるということが話し合われました。そして、この三年間のテーマを、皆様にいつも思い起こして頂けるように「キアーラ」という言葉をキーワードに選びました。キアーラ chiara とはまず第一に聖クララのイタリア語名です。そして、英語のクリアーにあたるこの言葉には「明るい、澄んだ、透明な、正直な、率直な、素直な、明瞭な、はっきりした...」などの意味があります。
キアーラというキーワードで具体的には特に以下の3点を小テーマとして選びました。
①聖体と観想を中心とした生活
今年10月に始まる信仰年に合わせ、わたしたち在世フランシスコ会会員は聖フランシスコと聖クララの霊性に倣い、聖体と観想を生活の中心において信仰を新たに見つめ、さらに深めていきましょう。聖体と観想は在世における生活の原動力であり、わたしたちがフランシスカンとしての召命を知り、召命を生きて行くための中心です。万事において常に主に寄り頼むこと、そして、へりくだって共に歩んで下さるイエス様、わたしたちを愛のうちに一つに結んでくださるイエス様との親しさを深めていくことによって、一人ひとりが自らの召命をいきいきと生きて行きましょう。生活のいかなる場面でも「わたしが」ではなく「主が」中心におられますように。愛の実践を伴う信仰のために、常に内的な成長を 頂くことができますように!
②情報の「透明性」、 言葉の意味の「明瞭性」 、雰囲気の「明るさ」
1)「透明性」:兄弟会の中で、情報が皆に公平な形で共有されることに心を配りましょう。また、特に「お金」に関する透明性に留意しましょう。お金のことはとかく信仰の場に余り持ち出したくないという傾向があるかもしれませんが、寧ろ、この点において、兄弟姉妹に対する愛のゆえに透明性が保たれるよう、在世に生きるわたしたちは招かれています。
2)「明瞭性」:言葉の意味を考えて丁寧に使いましょう。相手の方に対して明瞭であるように配慮しましょう。自分自身の中でも、同じことが言えます。会則中の言葉やフランシスコの言葉など、「本当にわたしは意味が分かって使っているか」と今一度、問い直してみましょう。 使い慣れることで分かっているつもりの言葉を積み上げても何も変わりませんが、問い直すことで、それらの深い意味を再発見してゆく良い機会になるでしょう。
3)「明るさ」:兄弟会として、また個人として、「明るさ」に努めましょう。この世的な価値観や、噂や悪口、妬みや怒りというネガティブな感情に対し、特に慎重になりましょう。自分自身と、または兄弟との間に不和が生じそうになった時、”キアーラ”の言葉を思い出してください。そして光である主にいつも立ち戻って行くことができますように。兄弟姉妹間でフランシスカン的な明るさを保ち、神の国を実現していくことができますように。
③コミュニケーション
聖クララがTELE(遠隔)VISION(視覚)の守護聖人であることに因んで、主における兄弟姉妹たちとの心からの交わりを大切にしていきたいと思います。祈りにおいて、また訪問や通信という具体的に目に見える形でのコミュニケーションに、以下のようなシーンで配慮しましょう。
1)各地兄弟会の中で 集会に出席できない兄弟姉妹への配慮だけでなく、 疎遠になっている兄弟姉妹と常に連絡をとりましょう。
2)国際、全国、地区、各地の兄弟会の繋がりが風通し良くなるように、各兄弟会ごとに相互に努力致しましょう。相互の訪問、あいさつや連絡、催物への積極的参加、情報の交換、祈りや分かち合いによって、繋がることへの意識を高くもちましょう。
3)祈りにおいて、日本の殉教者をはじめ帰天された兄弟姉妹との交わり、聖徒の交わりを大切にしましょう。
わたしたち日本の在世会員は、個人として、各地兄弟会として、各地区兄弟会として、それぞれの独自のテーマに加えて、上記のテーマを共通のテーマとして3年間ともに歩んで行ければと思います。兄弟的交わりを深めるため、集会や勉強会、黙想会などの折にもこれらのテーマを心に留めて頂ければ、と願っております。また今後、年に3度を目安に「養成レター」を発行することで、より具体的な形で全国の会員がいつも聖霊のうちに一致できるよう微力ながら努めて行きたいと考えております。
また新評議会では広報担当者が、日本在世フランシスコ会の内外のコミュニケーションが円滑になるよう努めていきます。そして各種の情報を会員同士が共有することができるよう、まず始めに、この全国評議会のブログを立ち上げることになりました。紙媒体と合わせて広く会員の方々にご利用頂けるよう願っております。
新しい役員が多く、力不足ではありますが、主の御手の中で新評議会が皆様に仕える者となれるよう、今後とも皆様のお祈り、お力添えで支えてくださいますようお願い申し上げます。
2012年8月11日 聖クララの祝日
日本在世フランシスコ会
全国養成責任者
上野まさみ
0 件のコメント:
コメントを投稿