本日、アジア・オセアニア会議の2日目午前中のテーマは、先の国際総会において在世フランシスコ会の優先課題とされた「コミュニケーション」です。まず、総補佐のフランシス神父様が欠席のため、代わりにアルフレット神父様のプレゼンテーション、さらに韓国兄弟会の事例、スリランカ兄弟会の事例がそれぞれの国の代表から報告された後、昨日同様に7つの小グループに分かれての討論、その結果をまとめたものが報告されました。その要点を要約すると次のようになります。
① 「コミュニケーション」の手段
電子媒体の発達により色々な形での情報伝達が可能となった反面、やはり兄弟姉妹が顔と顔を合わせてパーソナルな関係を築くことを疎かにしてはならない。
② 国際兄弟会から各国の兄弟会への「コミュニケーション」
国際兄弟会から出された様々な文書は、各国の兄弟会から地区兄弟会を通して各地兄弟会の会員まで伝達される必要があるが、その際、問題とな
るのが翻訳である。英語が堪能な国の場合、ただ単に文書を配るだけで事足りるかも知れないが、アジア・オセアニア地区の兄弟会は多様であり、言葉も文化も大きく異なるため場合によって誤解が生じる場合も少なくない。また、膨大な分量の文書を翻訳したり、ただ会員たちの手元に届けるだけでは不十分である。各国の兄弟会が、責任を持って内容を選んで翻訳するとともに、誤解が生じないように説明する必要が出てくる。(この点は、日本の兄弟会でも問題。特に、高齢の会員が多い状況ではただ翻訳しただけでは難しすぎて意味を成さないケースもある)③ 異なる段階の兄弟会の間の「コミュニケーション」
全国強打海戸地区兄弟会、地区兄弟会と各地兄弟会の間できちんと連絡出来ているか確認する。毎月会報のようなニュースレターを出している各地兄弟会は、地区ならびに全国からのお知らせなども掲載するように心がける。しかし、大事なのはできる限り実際に会って顔と顔を合わせて兄弟姉妹として話すことであり、そのためにも地区集会を開いたり、各地兄弟会の兄弟的訪問をすることが望ましい。
④ 全国評議員、全国常任評議員の間の「コミュニケーション」
定期的な集会や、養成に関するわワークショップ等を企画して委員間の交わりを深くする。
⑤ 各地兄弟会の会員相互の「コミュニケーション」
日本の場合は当てはまらないが、会員数の多い各地兄弟会の場合、小グループでの会合も有効である。
「コミュニケーション」に関わる問題点として、しばしばコミュニケーションは上から下への情報の伝達に留まっているが、本来は、会員の間の兄弟愛を育てるためのものでなくてはならない。在世フランシスコ会は、「兄弟会」であり、「コミュニケーション」も情報伝達ではなく、兄弟的愛の交わりであるべきである。師父フランシスコは、全くアラビア語は話せなかったと思われるにもかかわらず、イスラム教徒の王様に会いに出掛け、言葉を通してではなく、態度と振る舞いをもって平和を伝えたことを思い出して欲しい。
レポート 竹田 文彦
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