2017年11月16日木曜日

在世フランシスコ会 第XV回国際総会019

019
  総会7日目、カプチン会総長によるミサ、朝食の後、これまでの討議を踏まえて “Insturmentum Labolis” の提案に対する投票が行われました。それに先立ってグループに分かれて賛成か、反対か、反対ならば、代案となる提案の具体的な案文が話し合われました。


 その上で投票。この投票は、それぞれの国の在世会に大きな影響を与えるものですから安易な投票は出来ません。多数決ですから結果には従わねばなりませんが、日本兄弟会が従えないような提案には少なくとも反対票を投じなければなりません。過半数で承認です。


結果は、


1. 養成
「会員が、在世フランシスコ会会員としてのアイデンティティと帰属意識を深めるために、初期養成、ならびに生涯養成の仕事をする常設の国際レベルの事務所を設ける。」
   賛成 49、反対 17、白票5、投票せず 5  (日本は賛成)
   → 成立


2. 兄弟会の生活
「「会憲」に書かれている在世フランシスコ会の組織について見直し、必要であれば「会憲」に変更を加えることも視野に、在世フランシスコ会の、また会員の在世性を反映したより中央集権的ではない組織を作る。組織の非中央集権化とともに、より柔軟な組織運営を、特に各地兄弟会を指導し、導くことを目的に目指す。」
   賛成 41、反対 31、白票 3、投票せず 1  (日本は賛成)
   →  成立


3. 兄弟的で福音的世界の建設
「JPIC(正義と平和、被造物との連帯)に関わる在世会国際事務所を設け、他のフランシスカン家族のJPICに関わる組織と一緒に活動していけるようにする。この事務所は、在世会会員が特に関心を寄せる様々な国際問題を取り上げ、それらに早急に対応していくように努める。例えば、自然災害などが起こった時、被害を受けた地域の在世会や他の団体に対して適切な支援と援助を提供する。」
   賛成 55、反対 16、白票 5  (日本は反対、既存の組織との関係が明確にされていないため)
   → 成立


4. リーダーシップ
a(1). 「すべての終生会員のデータを集め、国際的に電子登録、管理するためのシステムを構築する。」
   賛成 5、反対 67、白票 4  (日本は反対、会員の情報流出の危険性があるため)
   → 不成立
代案 「会員のデータは、各国の在世会がきちんと管理する。電子登録、管理が望ましい。」
   賛成 59、反対 8、白票 6
      (日本は白票、電子管理等は、日本在世会では現時点では不可能なため)
   → 成立
a(2).「世界の各地兄弟会のデータを国際兄弟会が電子管理するシステム構築のために、各地兄弟会の情報を集める。」
   賛成 46、反対 16、白票 10  (日本は反対)
   → 成立
b. 「会長、副会長、事務長、財務担当者、養成責任者、JPICコーディネーター、YouFraコーディネーター、国際評議員等、リーダー育成のための教材を作る。」
   賛成 62、反対 6、白票 5、投票せず 2  (日本は賛成)
   → 成立
c. 「在世会の活動のために、特別な技能や才能をもっていたり、常設事務所で働いたり、他の国の選挙会議の議長を務めたり、兄弟的訪問したり、種々の問題解決のサポートをしたりできる会員のリストを作る。」
   賛成 43、反対 20、白票 8、投票せず 4  (日本は賛成)
   → 成立
d. 「フランシスカン家族、特にフランシスカン家族協議会 (the Confernce of the Franciscan Family)との定期的交流を強め、より広い仕方でフランシスカン家族内における諸活動を調整したり、協力出来るようにする。」
   賛成 63、反対 0、白票 11  (日本は賛成)
   → 成立
e. 「在世会が種々の実際の仕事や活動を効率良く運営したり、推進するために国際評議会や国際議長団に対し適切な支援を行う。」
   賛成 18、反対 24、白票 32 (日本は反対)
   → 不成立 (提案の意味が不明瞭のため)


5. コミュニケーション
「常設の国際コミュニケーション事務所を設け、コミュニケーションを進めるために、ウェブや社会メディア、雑誌の発行どうに専門的技術をもったスタッフを置く。場合によっては、事務所は、質の高い仕事を維持するために専門家を契約して雇う。
   賛成 42、反対 12、白票 21、投票せず 1  (日本は白票、財源が不明のため)
   → 成立


6. 財務
「国際評議会は、国際兄弟会のために、収入を生み出したり、支出を管理コントロールする新たな財政システムを構築する。この財政システムは、会の財源を管理・運用のそれぞれの必要性に応じて分配するとともに、必要であれば各国の兄弟会を超える主導権をもつ。
   賛成 54、反対 4、白票 16、投票せず 2
(日本は反対  もし、財務において国際評議会が、各国の兄弟会を超える主導権をもてば各国兄弟会の状況を無視して、多額の請求がなされることになる可能性がある。)
   → 成立


 日本全国会長として日本兄弟会のことを考えて投票しましたが、特に6番目の財務に関する投票では、強く反対したにも関わらず、提案が通ってしまったことは残念でした。

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